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砥石の豆知識 第1章「切断にも種類がある?」
 
  • 切断の種類
  • 切断砥石の特徴
  • その他の切断工法

切断の種類

物を切ることを「切断」と言いますよね。しかし、「切断」と一言で言っても切り方や使う道具は多種多様です。
 
自分の身の回りのものを見てみましょう。「切断」の道具が何か目に入りませんか?
最も私たちの身近に感じるものと言えば、ハサミやナイフといった刃物やノコギリなどの機械的なものです。
しかし、「切断」の種類はそれだけではありません。
ガス切断に代表される熱エネルギーを利用したもの、レーザーなどの電気・光・電磁波などのエネルギーを利用したものなど、
近年の技術開発の発展とともに切断作業も進化してきました。

【切断の種類】

エネルギー
用途
機械
せん断(ナイフ・丸刃などプレスによる切断)
刃物による切断(のこ引き・バイトによる切断)
砥粒による切断(回転機に取り付けての回転刃)
ガス切断(プラズマ切断・アーク切断)
レーザー切断(電子ビーム切断)
電気
ワイヤカット放電加工
高圧流体
ウォータージェット切断
音波
超音波切断
砥粒による切断は「切削」とも言われ、砥粒の一つ一つが刃となり、表面を削ることで切り進みます。
 
なんだか思ったよりも、いろいろなエネルギーを使って物を切る作業をしていると思いませんか?
代表的な「切断」だけでもこんなに種類があるんです。
 
これらの技術の発展が、現在の"ものづくり"を支えています。

切断砥石の特徴

切断砥石はなぜ物を切ることができるのでしょう。
 
切断砥石は、「砥粒」、「結合剤」、「気孔」の3要素で構成されています。
この3要素が揃うことで、切断砥石は物を切るための道具になるのです。
物を削る刃物に相当します。砥粒一粒一粒が刃物になって、工作物を削ります。
結合剤
砥粒と砥粒を結び付けているものです。
気孔
切屑を取り除くために必要な隙間です。
この気孔に切屑が入り、砥石が回転している間に排出されます。
切断砥石を 高速回転させることにより、無数の鋭い砥粒が刃先となって迅速に工作物を削り、美しい仕上げ面と正しい寸法に切断することができます。
 
砥粒が磨耗すると共に新しい切刃を生じ、それがだめになると脱落し、次の新しい砥粒が生じます。
(この現象を「自生作用」と言います。)
そのため、切断砥石は作業を同じ状態で続けることができるのです。(下図参照)
 
砥石の3要素(砥粒・結合剤・気孔)
自生作用は砥石だけの特徴です。
これが他の切削工具にはない、切断砥石だけの最大の特徴です。
 
【切断砥石の製品を見る】
金の卵シリーズ・金の亀・金の虎・ゴールド・シルバー・EXシリーズ・レヂトンコング

その他の切断工法

その他の切断工法を紹介します。

ウォータージェット切断

超高圧ポンプにより発生させた高圧水を、ノズルホルダー内のオリフィス(流体の流量を制御するための穴)で直径1mm以下に絞り、これにガーネットなどの研磨剤を混入し、飛躍的に切断能力を高めた切断工法です。
 

レーザー切断

レーザー切断は、集光したレーザーを試料に直接照射して溶融させ、溶融金属をレーザーと同軸で流れるアシストガスで吹き飛ばすことによって切断する加工法です。

ガス切断

溶断(熱切断)と呼ばれる切断方法です。ガスの熱で金属を溶かして切る方法です。
プラズマ切断やレーザー切断もこれに含まれます。

バンドソー切断

バンドソーは「帯のこ盤」とも呼ばれ、帯状のノコギリ刃が連続駆動でワーク(工作物)を切ります。
ワークや材料仕様によってピッチ(1インチ(25.4mm)に対する山数)を選定しますが、より広い範囲の被削材に対応するコンビネーションピッチもあります。

メタルソー切断

丸ノコギリ刃により材料を切断します。
従来の切断機より高精度で良い切断面が得られ、高速切断が可能です。
被削材や材料仕様に応じて様々なピッチや刃形があり、表面加工も多種あります。

チップソー切断

各種鋼材をすばやく切断できる低速型切断です。
砥石切断機に比べ、切断時間を1/3~1/5に短縮でき、さらに切断時の火花や粉塵も少なく、切断面に焼けやバリを残さないクリーンカットが可能です。
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